お腹を空かせながら綴りましょうかね?
by nonki-shokudo
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カテゴリ:映画・本etc( 2 )
電車通勤と愛妻弁当
『ウイークディは新宿のオフィスまで電車通勤。
毎日愛妻弁当を携えて、食べる前には必ずその様子を写真に撮ったりスケッチしたり…』

これがイマドキの弁当男子ではなくて、
漫画界の超大御所、藤子不二雄A先生(*正式名称はAを○で囲む)というから驚きでしょ?

実は、78歳を迎えられる今でも、
漫画を書き続けるため、電車通勤と愛妻弁当の日々を送られているそうです。

そんな食にまつわるお話も織り込まれた、藤子先生の本が11月下旬に発売になりました。
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NHKBSプレミアムで放映中の『100年インタビュー』、
番組では対談方式で語られた珠玉の言葉を再編成し単行本化。
以前、井上ひさし先生の回も編集協力させていただいた、
あのシリーズを再び担当させていただきました。



藤子不二雄A先生といえば、
弱きを助け悪に立ち向かう『怪物くん』や『忍者ハットリくん』をはじめ、
ブラックユーモア満載の『笑ゥせぇるすまん』、ゴルフ漫画の先駆『プロゴルファー猿』など
何世代にも渡って愛されるキャラクターたちを生み出してこられました。


ふたりでひとつのペンネーム『藤子不二雄』として
漫画道を共に歩むこととなった故 藤子・F・不二雄氏との運命的な出会い、
中学生時代にふたりで仕掛けた前代未聞のチャレンジ、
手塚治虫先生との出会いとトキワ荘での生活、
生み出したすべてのキャラクターに通じる普遍のテーマとは……etc

特に、漫画を書きはじめた少年時代、一生の友との出会い、
自分の道を決めたときのエピソード……等々
これから進むべき道を模索していく子どもたちへ贈りたい、頷けるフレーズが満載です。

特にお子さんのいらっしゃる方はご家族で読んでいただきたいなあ。
冬休みの読書のラインナップに加えていただけたら嬉しく思います。

(このシリーズは、中学生からオトナまでが読者対象の「ヤング文芸」というジャンル。
文字も大きめでルビもふってあり、お子さんからご年配の方まで楽しんでいただけます)



漫画そのものにはあまりご縁はないものの、おいしいもんが日々を彩ると信じて疑わない私が、
素敵な食のエピソードが入ってる当書を担当することになったのは必然かも…です(笑)。



いつも明日見て・・・夢追い漫画家60年 (100年インタビュー) 藤子 不二雄A
詳細はこちらから↓(写真をクリック)

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by nonki-shokudo | 2012-12-01 00:00 | 映画・本etc
映画【歩いても 歩いても】
なかなか終えられない仕事があって
自宅にこもっていた日曜日。
夕方あたり、なんだかとっても眠気に襲われ
挽きたての豆でコーヒーを入れて、ちょっと一息。

「気分転換に少し何か見るかな」
眠気覚ましにテレビのチャンネルを回してみるも、
ほんとうに最近の民放はつまらない。

それで、録画していたCS番組のリストを見てみました。
いつか見よう、そう思ってとっておいたもので
ストックだけはたくさんあります。
でも、ほんの一息のつもり、
字幕付きの映画はチョット脳が疲れそうだし・・・
そうすると、やっぱり邦画かな。

CSを入れてから、日本映画専門チャンネルなどで
DVDを借りてまで、というのはなかった邦画を観るようになりました。

「そういえば、これってどんなんだっけ?」
録画しておきながら覚えていなかった一本。
タイトルは【歩いても 歩いても】。

ネグレクト(育児放棄)をドキュメンタリータッチで描いた
「誰も知らない」の是枝氏の脚本、監督作品。
録画したのは、なんと今年の1月でした。
それから一度も見ないまま半年以上放置していたもの・・・

「ま、これでいいか」
そんな気軽さで見始めたのです。

湘南あたりの海辺の町が舞台。
阿部寛さん演じる主人公が実家に帰省した2日間のおはなし。
引退したとはいえ開業医気質が抜けない頑固なオヤジさん(原田芳雄さん)や
脳天気な姉(YOUさん)、そして不慮の事故でなくなったお兄さんをめぐり
不均衡な家族関係・・・
阿部ちゃん
(あ、我が家では、芸能人に疎いオットもなぜか「阿部ちゃん」と呼ぶのです)
と再婚したお嫁さん(夏川結衣さん)、連れ子で妙に大人びた息子。
嫁さんとお姑さん(阿部ちゃんのお母さん役は樹木希林さん)とは
やっぱりギクシャク・・・・。
(でも樹木さん、いちいちステキです)

兄の命日、おそらくお盆を過ぎた夏のある日。
そう、ちょうど今頃?
(姉の「お盆も帰ってきたばかりなのに」というようなセリフから推察するに)

息子や娘、孫たちが集まるのに合わせ、あれこれ手料理を仕込む母。
枝豆を茹でて塩を降るところ、豚の角煮を煮含めるところ、
とうもろこしを揚げるところ、ミョウガをシャキシャキ切るところ・・・
台所から聞こえてくるいろんな音が心地良く耳に残ります。

そういえば、私の母も実家に帰るといつも
好きなモノばっかり作ってくれていました。
茶碗蒸しに天ぷら、じゃこと昆布とどんこの佃煮・・・
ありきたりだけど、当時、一人暮らしビギナーだったワタシにとって
まだまだ自分で作るにはハードルが高すぎたものたちばかりでした。

母は、自分では得意じゃなかったかしわも
(京都では鶏肉のことを「かしわ」と呼びます)
私が好きなので、必ずメニューに入れてくれていました。

どんなに人数が多くても決してひるまなかった母。
いつからか、料理に対し、あんなふうになりたいと思うようになりました。

机に載りきらない程の盛りだくさんのメニューに
「もうそんなに食べられへんよ」
そう言いつつも、いつも笑顔になる食卓でした。

映画は、大きな事件も起きなければ、
劇的なエンディングもありません。
ただある夏の1泊2日の日常が淡々と。
そして、父も母も亡くなってしまった、
数年後の夏のヒトコマが映画をしめくくります。

涙ぐみました。
ものすごく悲しいことは起こらないけれど。
当たり前の中の切なさが胸に響いたのでしょうか。
実は、是枝監督自身、お母さんを亡くされたあとに
書いた脚本だったそうです。

ああ、観終わってわかりました。
これを見るような仕向けたのは母かもしれないなと。
なぜなら、今日8月22日はワタシの母の命日だったからです。

いろいろあって
もう1年以上、父が暮らす実家に帰っていません。
もちろん、かなり確執のあった弟と父が、
跡取り(孫)ができたことで、折り合い良くなったと知り、
安心して、もう任せよう、と思っているからでもあるのですが・・・

そんなワタシに、父ともう少し向き合えという母の啓示?
とにかく、映画の主人公、阿部ちゃんの役と
とても重なるところがあるワタシなのでした。

この映画、実家を離れて暮らすアラフォー世代なら
きっと同じようなことを感じる人も多いだろうな。

もちろん、ただおいしいもの好きな方にもおすすめですよ。
ワタシの好きなシーンはいろいろあるけど、
台所での母と娘(樹木さんYOUさん)の料理をしながらの掛け合い。
(亡き母や祖母との会話を思い出します。ちなみに同映画の
フードコーディネートは、料理研究家のフルタニマサエさんでした)
阿部ちゃんの義理の息子が夜空に向かってひとり話しかけるところ
(子どもなりに考えるところは色々あるのです)などなど。

そして、映画のタイトル。
いろんな意味にとれますね。劇中で一部その意味を思わせる出来事も。

食べものも背景も、夏だからこそのシーンが満載。
どうせ見るなら、ぜひ今の時期に見ることをおすすめします!

ワタシは、映画で見たメニューをつくってみようかな。
天国の母の元気の出る料理を思い出しながらね。

「歩いても 歩いても」オフィシャルサイト
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by nonki-shokudo | 2010-08-22 23:19 | 映画・本etc